睡眠時無呼吸症候群の診断について

睡眠中は舌などの全身の筋肉が緩み、気道がより狭くなります。そこに空気が通ると周囲の組織が振動していびきが生じます。日本人でいびきをかく人の割合は男性の24%、女性の10%と報告されており、多くの方にとって身近な問題です。いびきを生じる理由として、肥満により首周りの脂肪が増えるなどの体型変化に加え、下あごの小ささや、首の短さなどの日本人に多いとされる身体的特徴も大きく関与しています。いびきは原因によって大きく2つに分けられ、普段はいびきをかかないのに、疲れたときやお酒を飲んだときに限っていびきをかく「散発性のいびき」と、寝ているときはいつもいびきをかく「習慣性いびき」に分けられます。この「習慣性いびき」は、寝ている間の呼吸量の低下や覚醒の有無によって、さらに「単純性いびき」と、「睡眠時無呼吸症候群に伴ういびき」とに分けられます。「睡眠時無呼吸症候群に伴ういびき」は日中の眠気を生じ、脳梗塞や心筋梗塞などの発症頻度を高めることから、特に注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群についての検査は本来、1泊2日の入院をして頂き、病院で寝ている間に脳波、酸素飽和度、心電図、筋電図、眼球運動、呼吸、体位、いびきなどの様々なセンサーを装着する終夜睡眠ポリグラフィー検査が行われます。ただ、この検査では時間的制約に加え、個室代を含め2.5~5万円程度の費用がかかるため、最初は自宅で指につける酸素飽和度と鼻につける呼吸センサーからなる簡易検査を勧めております。料金も初診代を含めて3割負担で3500~4000円程度のため、この簡易検査で異常が疑われた方は、前述の終夜睡眠ポリグラフィー検査を行って頂いております。

糖尿病の治療について

糖尿病治療において、血糖コントロールが長期となるために食事・運動・薬が重要です。現在、日本では7種類の糖尿病薬が使用されており、年齢、合併症、生活環境等を考慮して、どの薬を使用するかを判断しております。実際にある製薬会社の調査では医師の指示通りに内服が出来ていた糖尿病患者はわずか44.9%であったとの報告があるほどです。これらを踏まえ糖尿病の新規患者に対して現在、最も使用されているDPP-Ⅳ阻害薬は食事の前後に関係なく内服可能で、内服回数も1日1回でよいものが多く、低血糖発作などの副作用も以前の糖尿病薬より少なくなっております。さらに、2015年に発売された新しいDPP-Ⅳ阻害薬であるトレラグリプチン、オマリグリプチンに至っては1回服用すると効果は1週間持続するため、1週間に1度の服薬で十分となっております。肝心の効果に関しましても1週間に1度の内服で、従来型の毎日内服するDPP-Ⅳ阻害薬と同等の効果であることが確認されています。軽症の糖尿病患の方には最適です。

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