狭心症についてー心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査の具体的な方法ですが、カテーテルを心臓まで到達させるためには体の表面を走る動脈に針を刺す必要があります。針を刺しやすい動脈として、手首にある橈骨(とうこつ)動脈、肘の小指側を走る上腕動脈、足のつけ根にある大腿動脈の3か所が一般的に利用されます。橈骨動脈は普段、脈を触れる際にもよく利用される血管で、昨今のカテーテルの狭小化や検査後の止血の簡単さを考慮して多くの症例で使用されております。動脈に針を刺し血液の流れとは逆にワイヤーという針金を進めて、それに沿わせてカテーテルを大動脈から冠動脈の入り口まで進めます。そこから冠動脈に造影剤を流して撮影することで、その場で病変を認識でき、実際に病気があった場合にはそのままカテーテル治療に移行することもあります。一部の病院では日帰り検査も出来ますが、多くの病院で1泊2日の入院になることが多いです。検査の合併症としては大動脈の壁についている動脈硬化の破片をカテーテルで削って脳や腎臓、足の血管などに飛ばしてしまうカテーテル塞栓症、造影剤によるアレルギーや腎機能の低下などがありますが、頻度はそれほど高くなく、比較的安心して検査を受けて頂ければと思います。

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