国が豊かになると糖尿病が増えます。
2016年4月8日
糖尿病、80年以降で4倍=生活習慣改善呼び掛け-WHO
全世界的に糖尿病が増えています。安定した先進国より発展途上国が豊かになる段階の方が糖尿病の患者が多くなることが多くの疫学データーからわかっています。私達専門医にとって有名な話しに、その国の国民の自動車の保有割合とその国の糖尿病患者の増えるスピードはほぼ正比例するというデーターがあります。車に乗って運動不足になり、外食を含めた西洋食が増えるためだからです。人間は進化の多くの時間を飢餓との戦いに費やして来ました。このため、贅沢には弱く出来ているのです。
血圧の測り方
2016年4月6日
高血圧が疑われますと、患者様から一番多く聞かれる質問がこれです。『どうやって血圧を測ったらいいのですか?』。これに関しては正確な答えがあるわけではないのですが、ガイドラインに載っている情報をお伝えするようにしています。
①前腕より上腕で測るタイプが勧められています。
②朝と就寝前の2回測定下さい。
③1度の測定機会に原則2回測定し、その平均値をとります。
④測定が1回のみでしたら、その値を記載します。
⑤朝は起きてから1時間以内で排尿後、食事前や内服前に測ります。
⑥血圧測定前は1-2分座り安静後に測ります。深呼吸を数回されてもいいと思います。
⑦家庭血圧で135/85 mmHg以上が高血圧とされています。
以上のことに注意して測ってみてください。
最近はアプリと連動している血圧計も多くこのデーターをスマホで持ってきてくださる方もいます。手書きでしたら大抵のクリニックに置いてあります。もちろん当院にもありますので、お気軽にお尋ねください。
ガイドラインについて
2016年3月30日
皆様、ガイドラインというのをご存知でしょうか?これは学会が中心となって作成した診断並びに治療方針のまとめです。医学書などの教科書でも知識は入るのですが、日常臨床では日々新しい情報が増えていくために教科書では情報が遅すぎるのです。このために、疾患別に分けてそれぞれの分野の専門家が集まり、現時点での知見をまとめているのです。これの何が素晴らしいか?
それは無料だということです(日本循環器学会の場合。学会によっては有料のところもあります)。
1疾患あたりPDFデーターで100ページ近くありますが、ダイジェスト版もあります。循環器の分野だけでも心筋梗塞、高血圧、不整脈とほぼ網羅されています。これは医療従事者のみならず自分自身が患者やその家族になった場合には必要そうなところだけ読むだけでも大変参考になります。ネットの噂に踊らされるよりもこういった情報源が確かなもので病気を知ることが、確かな知識をえる手助けになります。 このガイドラインについても今後このブログで触れて行こうと思います。