狭心症についてー心臓カテーテル検査
2017年8月15日
心臓カテーテル検査の具体的な方法ですが、カテーテルを心臓まで到達させるためには体の表面を走る動脈に針を刺す必要があります。針を刺しやすい動脈として、手首にある橈骨(とうこつ)動脈、肘の小指側を走る上腕動脈、足のつけ根にある大腿動脈の3か所が一般的に利用されます。橈骨動脈は普段、脈を触れる際にもよく利用される血管で、昨今のカテーテルの狭小化や検査後の止血の簡単さを考慮して多くの症例で使用されております。動脈に針を刺し血液の流れとは逆にワイヤーという針金を進めて、それに沿わせてカテーテルを大動脈から冠動脈の入り口まで進めます。そこから冠動脈に造影剤を流して撮影することで、その場で病変を認識でき、実際に病気があった場合にはそのままカテーテル治療に移行することもあります。一部の病院では日帰り検査も出来ますが、多くの病院で1泊2日の入院になることが多いです。検査の合併症としては大動脈の壁についている動脈硬化の破片をカテーテルで削って脳や腎臓、足の血管などに飛ばしてしまうカテーテル塞栓症、造影剤によるアレルギーや腎機能の低下などがありますが、頻度はそれほど高くなく、比較的安心して検査を受けて頂ければと思います。
狭心症について
2017年8月1日
心臓は全身に血液を送り出すポンプの役目をしており、送り出された血液は体中の細胞で栄養として利用されます。心臓は1日10万回も動き続けておりますが、その心臓の周囲には心臓自身の筋肉に栄養を送っている冠動脈という血管があります。この冠動脈が詰まりかかるのが狭心症です。検査には負荷心電図、心臓CT、心筋シンチグラフィー、心臓カテーテル検査などで診断します。心臓カテーテル検査は実際に冠動脈までカテーテルという直径2mmほどの細い管を運び、血管造影剤を冠動脈に流してレントゲンで撮影するものです。
熱中症の水分補給について
2017年7月15日
水分摂取ですが、一般的には熱中症の予防には真水よりもスポーツドリンクのほうが適しております。これは脱水症の際には水分と同様に塩分も消費されるためだからです。そのスポーツドリンクさえも塩分より糖分の割合が多いことから、外出前にはスポーツドリンクに加え梅干しや梅昆布などを摂取しておくのも有効です。高齢者は体内の水分量が少ない上に、自分でも脱水症になっていることに気づきにくいことから、より注意をして水分や塩分摂取を行いましょう。
熱中症について
2017年7月1日
ここ最近の地球温暖化に加え、都市部でのヒートアイランド現象もあり、日本とりわけ都市部の夏は世界に比べ高温かつ多湿が顕著です。熱中症になりやすい気象条件としては、この気温が高い、湿度が高い以外にも、風が弱い、日射・輻射(太陽からの日射、地表面での反射)が強いといった気象条件から生じやすく、熱中症患者も年々増えております。
熱中症にかかる人の数は真夏よりも、梅雨明け後から7月中旬にかけて多くなる傾向にあります。起こりやすい状況としては、日中の屋外で運動や作業される若年~中年の方に多いですが、これらの方は総じて重症になりにくいです。重症になる方の特徴としては、心臓病や脳梗塞などの持病をもち、都市部の木造住宅で独居生活をする高齢者の方が、屋外ではなく屋内で熱中症になる場合です。また、その多くの方でエアコンの未設置、または設置をしているのにも関わらず未使用例という特徴があります。先ほどの気象条件と照らし合わせ気温や湿度だけではなく、室内の風通しをよくすることや、直射日光を避けること、外出する際には帽子や日傘などでの日除けにも気を配りましょう。
胃腸炎について
2017年6月2日
インフルエンザの感染が終息するとともに胃腸炎が増えてきました。胃腸炎の多くはウイルスが原因で、このウイルスが体内に入り込み感染を生じることで嘔吐や下痢、発熱が起こります。治療の主軸は脱水症に対する治療です。嘔吐や下痢、発熱を生じることで脱水症が悪化し、この脱水症が病気の回復を妨げる一因となります。水分摂取は、大量に飲水をすると嘔吐を引き起こすので、少量の水やイオン飲料を半分ほどに薄めて常温で複数回に分けて飲んでいただければと思います。