デイリースポーツで月1回コラムを書きます。
2016年8月27日
デイリースポーツの教えてドクターというコーナーで月1回のペースで医療コラムを書きます。生活習慣病や心臓病に関する読者からの質問についてお答えするという内容です。第1回目はコントロール不良の糖尿病に対してどのような対応が必要かを返答しました。初回は8月31日(水曜日)の朝刊に掲載予定です。ご一読頂ければ幸いです。
下がりにくい高血圧の陰に睡眠時無呼吸症候群
2016年8月20日
高血圧で薬を飲んで頂いても血圧が下がりにくい方がいます。ホルモン異常による高血圧症と並んで、睡眠時無呼吸症候群が背景に隠れている場合があります。実際、当院に来院される方でも同様の状況から睡眠時無呼吸症候群が発覚するケースが多くいらっしゃいます。血圧が下がりにくい方は是非とも周りの方に自分のいびきが大きいか、呼吸が止まったりしていないか聞いてみてください。
糖尿病予防にはジョギングよりも早歩きが有効
2016年8月9日
私も糖尿病の方には運動が必要ですよと常日頃から患者様にお話ししておりますが、どのような運動をどの程度の頻度で行うかについての研究はあまりありません。このたび面白い研究が発表になりました。糖尿病の前状態にある患者150人を①早歩き週12km+食事療法、②早歩き週12kmのみ、③早歩き週15kmのみ、④ジョギング週15kmのみの4グループに分けて糖尿病への進展を調べました。糖尿病への進展を予防できた順は①→③→②→④の順でした。驚くべきはジョギングした群で最も効果が小さかったことです。このような結果が出た原因としてジョギングでは無酸素運動のため脂肪ではなく、ブドウ糖が消費されてしまいます。脂肪の燃焼には有酸素運動である早歩きの方が効果がありそうです。週12kmだと毎日2kmの計算です。一駅前で降りるなどの工夫で早歩きを継続してみてください。
歯が痛いは心臓病の予兆?
2016年7月30日
今朝のダイヤモンドオンラインに『心臓病の約6割超「心臓病」の予兆が現れる意外な部位http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160730-00097257-diamond-soci』との記事が掲載されました。
中身を見ると心臓病の症状は胸痛や動悸ばかりではなく、肩の痛みや嘔吐、上腹部痛、肩の痛みで起こることがあるとの記載内容でした。
内容はほぼ正しく、実際歯の痛みや肩の痛み、上腹部の痛みで調べたら心筋梗塞であったことなどは、私たち専門医からしてみると、さほど珍しいことではないです。とはいえ、歯が痛いだけでは歯医者さんに行きますので、数ある症状からいかに心筋梗塞の患者様を探しだすのは私たちの力量の問われるところです。
実際には、それ以外の症状を丁寧に聞くことや、リスクファクターと言われれる喫煙、糖尿病、高脂血症、高血圧などが実際にあるかを調べていき、それらが重複すると心臓病を生じている可能性はおのずと高くなります。こういったことを総合的に考え、日々私たちは診察をしております。
高齢者と脱水症
2016年7月26日
高齢になると体の水分量が徐々に減り若いときと比較して約10%減少するとされています。さらに、加齢とともにのどの渇きを感じにくくなっていきます。また利尿剤や降圧剤などを服用していることが多く、これらの副作用として脱水症を併発することがあるなどより注意が必要です。尿の色が濃い、暑いのに汗をかかない、皮膚に張りがない、トイレの回数が減るなどが脱水症の兆候です。こまめに水分補給をしましょう。また発汗時や喉が渇いたと感じた時には体液に近い成分で体に吸収しやすい経口補水液を摂ることをお勧めいたします。