花粉症についてーインペアード・パフォーマンス

抗ヒスタミン薬で最も困った副作用が眠気です。普段ヒスタミンは脳に作用し、活性化させる役割を担っていますので、この働きを阻害してしまうと脳の働きが低下して、眠気を生じます。強い眠気を生じなくても、自分では気づかない程度の集中力や判断力の低下、だるさを生じることがあり、この状態をインペアード・パフォーマンスと呼びます。特に、抗ヒスタミン薬が開発された当初の第1世代抗ヒスタミン薬では、この眠気やだるさが強かったことから、その点を改良した第2世代抗ヒスタミン薬が販売されました。最近では第2世代の抗ヒスタミン薬も市販され薬局で直接購入できるようになってきております。また医療機関で処方される第2世代抗ヒスタミン薬にも昨年からビラスチン、デスロラタジンという2剤が新たに加わり、より眠気を抑えることが出来るようになりました。

花粉症ー抗ヒスタミン薬について

私たちの体では、花粉が体内に侵入してくると、それを異物と認識して抗体を作ります。 抗体は血管周囲にある肥満細胞の表面に付着し、再び花粉が侵入してくると、その肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌され、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を生じます。抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンに作用して症状を改善させる花粉症治療の中心的な薬です。

インフルエンザの薬と異常行動

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

今年の初回ブログは以前より問題となっているタミフルについて取り上げたいと思います。

タミフルの投与後に異常行動が生じることが以前より報告されています。つまり大声をあげる、泣きながら理由なく恐がる、暴力を振う、うろつく、走り出すといった行動です。しかし、異常行動と抗インフルエンザ薬との因果関係ははっきりしておらず、薬を服用してもしなくても、インフルエンザ自体により異常行動が引き起こされた可能性が指摘されています。インフルエンザではインフルエンザ脳症という脳炎の一種を引き起こすことが知られており、それの一症状とも考えられております。いずれにせよ10歳代の小児がインフルエンザにかかった場合は、目を離さないようにしてベランダへの扉には鍵をかけておくなどの対応が大事です。

インフルエンザ薬の種類

インフルエンザに対して処方される薬はノイラミニダーゼ阻害薬というもので、現在は4種類あります。いずれの薬も、症状が出始めてから48時間以内に使用を開始するのが望ましいとされております。

① タミフル(オセルタミビルリン酸塩)
内服薬で、カプセルとドライシロップの2種類があり、1日2回を5日間内服します。1歳以上であれば使用できますが、10代の未成年では異常行動との関係が否定できないとして、原則的に使用が控えられています。

② リレンザ(ザナミビル水和物)
吸入薬であり、1日2回を5日間使用します。4歳以下の子供は粉末がうまく吸い込めないことが多く、使用がやや困難ですが、5歳以上なら広い年齢で使用可能です。

③ イナビル(ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)
1回だけ吸入するだけで治療が完結する吸入薬です。1歳以上の子供でも、きちんと吸い込むことができるなら使用可能です。

④ ラピアクタ(ペラミビル水和物)
注射薬で、1回15分間以上かけて投与するだけで治療が終わります。生後1カ月以上の小児でも使えます。

インフルエンザワクチンの不足について

昨日インフルエンザの流行が東京でも始まったと報道されました。今年はインフルエンザワクチンの不足もあり、流行が例年以上に広まるのではないかと懸念されております。インフルエンザは2~3日間は高熱が出ますが、その後はだんだん熱が下がってきて、4~5日かけて症状がよくなっていきます。しかし免疫能が不十分な5歳未満の子供、65歳以上の高齢者、妊婦、糖尿病、肺や心臓、肝臓や腎臓の慢性疾患を持っている人や、免疫を抑制する治療を受けているような人などでは、インフルエンザが重症化することや、肺炎などの合併症を引き起こすなどがあります。このような方々には特にインフルエンザワクチンを早く接種することが望まれますが、いまだ供給不足が続いており大変心配な状況です。

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