痛風について②

痛風の治療は大きく分けて食事療法と薬物療法に分けられ、尿酸値が7.0mg/dLを超えると注意が必要です。食事療法としては尿酸値を上げてしまうプリン体の多い食事を控えるようにします。特にビールを中心とした飲酒はアルコール自体にプリン体が多いことに加え、あん肝、カツオ、レバーなど、酒の肴として好まれるものにもプリン体が多いことから、より気をつけなくてはいけません。ウオーキングやストレッチなどの有酸素運動や1日2L以上の水分摂取も効果があります。以前に痛風発作を生じたことがある方や腎障害などの合併症がある方、尿酸値が9.0mg/dL以上の方には薬物による治療が必要となります。以前は「ぜいたく病」と呼ばれていた痛風ですが、ぜいたくな生活をしていなくても偏った食生活をしていると病気になってしまいます。バランスの良い食事と継続的な運動を心がけましょう。

痛風について①

痛風は尿酸という物質が足の親指のつけ根などの関節にたまり結晶になって沈着することで痛みを生じる病気です。痛風が生じる前の尿酸値が高い状態を、高尿酸血症と言いますが、尿酸の結晶がただ関節に沈着しているだけでは痛風発作は起こりません。心身に大きなストレスをともなう動作や運動、急激な尿酸値の変動などがきっかけとなり、関節に付着していた結晶が剥がれ落ちます。それを白血球が異物と認識して、炎症反応を生じることで激しい痛みとなります。痛みが激しい時は、歩行できないほどの激痛となりますが、1週間から10日たつと次第に治まり、ついには全く症状がなくなります。このため痛みが終わると、これといった治療をしない方も多いのですが、高尿酸血症の状態が続くと痛風発作を繰り返すばかりではなく尿路結石や腎障害、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を生じることがあることからも治療が必要となります。

花粉症についてー抗ヒスタミン薬以外の治療

第二世代抗ヒスタミン薬でも眠気を完全に防ぐことは出来ません。そういった方には①ロイコトリエン拮抗薬という別の機序の薬を使用する、②点鼻薬や点眼薬を使用する、③舌下免疫療法を使用するなどの方法もありますが、どの方法も単独使用での効果は抗アレルギー薬と比較し弱いため、あくまでも抗アレルギー薬が花粉症治療の中心であることに変わりはありません。

花粉症についてーインペアード・パフォーマンス

抗ヒスタミン薬で最も困った副作用が眠気です。普段ヒスタミンは脳に作用し、活性化させる役割を担っていますので、この働きを阻害してしまうと脳の働きが低下して、眠気を生じます。強い眠気を生じなくても、自分では気づかない程度の集中力や判断力の低下、だるさを生じることがあり、この状態をインペアード・パフォーマンスと呼びます。特に、抗ヒスタミン薬が開発された当初の第1世代抗ヒスタミン薬では、この眠気やだるさが強かったことから、その点を改良した第2世代抗ヒスタミン薬が販売されました。最近では第2世代の抗ヒスタミン薬も市販され薬局で直接購入できるようになってきております。また医療機関で処方される第2世代抗ヒスタミン薬にも昨年からビラスチン、デスロラタジンという2剤が新たに加わり、より眠気を抑えることが出来るようになりました。

花粉症ー抗ヒスタミン薬について

私たちの体では、花粉が体内に侵入してくると、それを異物と認識して抗体を作ります。 抗体は血管周囲にある肥満細胞の表面に付着し、再び花粉が侵入してくると、その肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌され、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を生じます。抗ヒスタミン薬は、このヒスタミンに作用して症状を改善させる花粉症治療の中心的な薬です。

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